以前はドコモ回線を利用したサービスだった「BIGLOBEモバイル」ですが、運営会社がKDDIの子会社になり、新たにau回線にも対応しました。
同じくKDDI系列の会社が運営している格安SIMに「UQモバイル」がありますが、両社にはどういった違いがあるのでしょうか。
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UQモバイルとBIGLOBEモバイルの料金プラン
まずは料金プランでUQモバイルとBIGLOBEモバイルを比較してみます。
UQモバイルの料金プランには無料通話がセットになった「おしゃべりプラン/ぴったりプラン」と「その他のプラン」の2つがあります。
UQモバイルの料金プラン
おしゃべりプラン/ぴったりプラン
プラン | データ通信量※1 | 月額料金※2 | 無料通話 | |
おしゃべりプラン | ぴったりプラン※3 | |||
プランS | 2GB | 1,980円 | 5分間のかけ放題 | 60分/月 |
プランM | 6GB | 2,980円 | 120分/月 | |
プランL | 14GB | 4,980円 | 180分/月 |
※1 26ヶ月目以降は半分になる
※2 14ヶ月目以降は+1,000円
※3 26ヶ月目以降は半分になる
その他のプラン
データ通信量 | 月額料金 | |
データ高速プラン | 3GB | 980円 |
データ高速+音声通話プラン | 1,680円 | |
データ無制限プラン | 無制限※ | 1,980円 |
データ無制限+音声通話プラン | 2,680円 |
※最大通信速度は500kbps
おしゃべりプランでは1回5分までの通話が無料になり、ぴったりプランではプランごとに毎月決まった時間まで無料で通話ができます。データ通信量と月額料金はおしゃべりプラン・ぴったりプランで共通です。
無料通話がいらない場合はその他のプランとしてデータ高速プランとデータ無制限プランが用意されています。
BIGLOBEモバイルの料金プラン
プラン名 | 通信量 | データSIM※ | SMS付きデータSIM | 音声通話SIM |
音声通話スタートプラン | 1GB | なし | なし | 1,400円 |
3ギガプラン | 3GB | 900円 | 1,020円 | 1,600円 |
6ギガプラン | 6GB | 1,450円 | 1,570円 | 2,150円 |
12ギガプラン | 12GB | 2,700円 | 2,820円 | 3,400円 |
20ギガプラン | 20GB | 4,500円 | 4,620円 | 5,200円 |
30ギガプラン | 30GB | 6,750円 | 6,870円 | 7,450円 |
※タイプDのみ
BIGLOBEモバイルはもともとドコモ回線を利用した格安SIMサービスでしたが、2017年10月からはau回線を利用するプランが提供開始され、マルチキャリア対応になりました。
料金プランはドコモ回線を利用するタイプD、au回線を利用するタイプAともに共通で、1GBから30GBまで幅広い通信量が用意されています。なお、SMS機能がないデータSIMはタイプDでのみ利用可能です。
音声通話をどれくらい利用するかで選ぶ
料金プランで比較すると、音声通話をたくさん利用する場合はUQモバイル、あまり利用しない場合はBIGLOBEモバイルがおすすめです。
同じデータ通信量である6GBのプランだとBIGLOBEモバイルのほうが約800円安いですし、UQモバイルの14GBのプランとBIGLOBEモバイルの20GBのプランは200円ほどしか差がないため、料金的にはBIGLOBEモバイルのほうがお得です。
ただし、UQモバイルのおしゃべりプラン/ぴったりプランはかけ放題または無料通話が標準で付属しています。
BIGLOBEモバイルでこれらを利用するには有料のオプションを使わないといけないため、電話をたくさんする場合はUQモバイルのほうがお得です。
なお、6GBのプランに関しては有料の通話オプションを付けてもBIGLOBEモバイルのほうが安いです。
しかし、BIGLOBEモバイルは3分かけ放題または60分/月の無料通話なのに対し、UQモバイルの6GBプランは5分かけ放題または120分/月の無料通話が利用できるので、内容的にはUQモバイルの方がお得です。
セット購入できる端末
UQモバイルでセット購入できる端末
UQモバイルでセット購入できる端末は以下の通りです。
・iPhone 6s
・iPhone SE
・AQUOS sense
・arrows M04 PREMIUM
・ZenFone 4
・ZenFone 4 Selfie Pro
・DIGNO V
・HUAWEI P10 lite
・AQUOS L2
・HUAWEI nova
・DIGNO W
・BLADE V770
・DIGNO Phone
・ZenFone 3 Ultra
・HUAWEI P9 lite PREMIUM
・Alcatel IDOL4
・AQUOS L
・Alcatel SHINE LITE
・ZenFone 3 Deluxe
・ZenFone 3
・LG X screen
・arrows M03
UQモバイルでは22種類もの端末を扱っています。
また、月額料金が割引される「マンスリー割」や端末代が大幅値下げされる「UQ購入サポート」など、お得な割引サービスがたくさんあるため、通常よりも安く購入できます。
BIGLOBEモバイルでセット購入できる端末
BIGLOBEモバイルでセット購入できる端末は以下の通りです。
・iPhone SE
・iPhone 6s
・ZenFone 4
・ZenFone 4 Selfie Pro
・Moto G5s Plus
・arrows M04
・HUAWEI nova lite
・HUAWEI P10 lite
・ZenFone Live
・VAIO Phone A
・ZenFone 3
・ZenFone 3 Max
・Alcatel PIXI 4
BIGLOBEでは13種類の端末を扱っています。ASUSやHUAWEIの人気機種を中心に、幅広く用意されています。
さらに、2017年11月17日からはiPhone SEと6sの取り扱いも開始されました。日本で絶大な人気を誇るiPhoneを購入できるようになったのは大きいですね。
端末セットがお得なのは?
UQモバイルとBIGLOBEモバイル、どちらの端末セットがお得なのかは、UQモバイルで「マンスリー割」に対応しているかどうかで大きく変わります。
HUAWEI P10 liteを購入する場合
例えば、HUAWEI P10 liteを購入する場合は以下のようになります。
通常価格 | 割引後の実質価格 | 割引の条件 | |
UQモバイル | 33,804円 | 108円 | マンスリー割(プランM以上) |
BIGLOBEモバイル | 29,760円 | 14,160円 | キャッシュバック
(音声通話3GB以上) |
HUAWEI P10 liteはUQモバイルのマンスリー割に対応しているので、おしゃべりプランまたはぴったりプランのプランM以上で契約すると実質108円で購入できます。
一方、BIGLOBEモバイルでHUAWEI P10 liteを購入する場合、3GB以上の音声通話SIMとセットなら15,600円のキャッシュバックがもらえるので、実質14,160円で購入できます。
ZenFone 4を購入する場合
一方、ZenFone 4を購入する場合は以下の通りです。
通常価格 | 割引後の実質価格 | 割引の条件 | |
UQモバイル | 61,344円 | 50,544円 | UQ購入サポート |
BIGLOBEモバイル | 59,724円 | 44,124円 | キャッシュバック
(音声通話3GB以上) |
UQモバイルのZenFone 4はマンスリー割の対象外なので、UQ購入サポートが適用されます。端末代が10,800円割引されますが、マンスリー割ほどお得ではありません。
BIGLOBEモバイルではP10 liteと同様、3GB以上の音声通話SIMとセットにすることで15,600円のキャッシュバックがもらえるので、UQモバイルより約6,000円安く購入できます。
機能・サービス面におけるUQモバイルとBIGLOBEモバイルの違い
続いて機能・サービス面で比較してみましょう。
UQモバイル | BIGLOBEモバイル | |
回線 | au | ドコモ/au |
最大通信速度 | 225Mbps | タイプD:788Mbps
タイプA:708Mbps |
最大通信速度(低速時) | 300kbps | 200kbps |
速度制限 | 直近3日間で6GB以上 | タイプAのみ直近3日間で6GB以上 |
データ繰り越し | あり | あり |
通信速度切り替え | あり | なし |
バースト転送 | あり | なし |
プラン変更 | あり | あり |
かけ放題オプション | なし | 通話パック60、3分かけ放題 |
容量チャージ | 100MB/200円、500MB/500円 | 300円/100MB |
カウントフリー | なし | あり
(エンタメフリー・オプション) |
容量シェア | なし | あり |
光回線とのセット割り | なし | あり |
機能・サービスで比較すると、UQモバイルとBIGLOBEモバイルでは大きな違いがあることがわかります。
まず、BIGLOBEモバイルを語る上で外せないのが「エンタメフリー・オプション」です。
エンタメフリー・オプションはYouTubeやGoogle Play MUSICなど、対象の動画・音楽配信サービスがデータ通信量を消費せず使い放題になるオプションです。
データ通信量を一切気にすることなく動画や音楽を楽しめるので、普段からYouTubeなどを頻繁に利用する人ならかなりお得です。
BIGLOBEモバイルは同社の光回線とセット利用すると「光☆SIMセット割」が適用され、月額料金が最大300円割引されます。BIGLOBEモバイルは単体で利用しても安いですが、光回線とセットで購入するとさらにお得です。
UQモバイルは速度切り替え・バースト転送ともに対応しています。高速通信と低速通信を自由に切り替えられますし、バースト転送があるので低速時でもSNSやブラウジングくらいであれば快適に利用できます。
低速通信を上手く活用したい場合はUQモバイルのほうが良いでしょう。
また、通信速度に関しては理論上の最大通信速度はBIGLOBEモバイルのほうが速くなっていますが、実際の速度はUQモバイルのほうが圧倒的に速いです。
BIGLOBEモバイルはお昼や夕方など回線が混雑する時間帯になると速度が低下しやすいですが、UQモバイルはそういった時間帯も安定した速度がでます。
結局、どっちがお得?
ここまでUQモバイルとBIGLOBEモバイルを比較してきましたが、結局どっちを使うのがお得なのでしょうか。
動画や音楽を存分に楽しみたいならBIGLOBEモバイル
動画や音楽を思う存分楽しみたいならBIGLOBEモバイルが良いでしょう。エンタメフリー・オプションを利用することで、データ通信量を気にせず動画や音楽を楽しめます。
本来動画や音楽を長時間利用する場合は大容量のプランを契約する必要がありますが、エンタメフリー・オプションを使えば価格が安い3GBプランでも動画や音楽を楽しめます。
お昼や夕方でも快適に動画を視聴したい人は速度が速いUQモバイルのほうがおすすめです。
BIGLOBEの光回線を利用している人はBIGLOBEモバイルを選ぶとお得
BIGLOBEモバイルはBIGLOBEの光回線とセットにすることで「光☆SIMセット割」が適用され、月額料金が最大300円割引されます。
光☆SIMセット割が適用されると、有料の通話オプションを利用してもUQモバイルよりお得になるので、BIGLOBEユーザーはBIGLOBEモバイルを利用するのがおすすめです。
速度重視の人や低速通信の切り替えで節約したい人ならUQモバイル
UQモバイルは速度切り替えに対応しており、好きなタイミングで高速通信と低速通信を切り替えられます。
低速通信中はデータ通信量が消費されず、しかもバースト転送で読み込みが比較的速いです。
そのため、音楽ストリーミングやインターネットラジオであれば低速にすることで容量を気にせず利用することができます。
またUQモバイルの最大の強みである通信速度も見逃せません。auやドコモのようなキャリアを利用している時と同様のレベルなので、格安SIMにありがちな不快感が全くありません。
まとめ
BIGLOBEモバイルにau回線を利用するプランが登場したため、同じau系格安SIMとして、UQモバイルと比較されることになるでしょう。
BIGLOBEモバイルはYouTubeやGoogle Play MUSICなどのサービスが使い放題になる「エンタメフリー・オプション」が最大のメリットです。とくにデータ通信量が多くなる動画を思う存分利用できるのはうれしいですね。
さらにBIGLOBEの光回線の利用者なら月額料金が割引されるので、BIGLOBEユーザーにもおすすめです。
一方のUQモバイルは通信速度が速く、速度切り替えとバースト転送に対応するなど、基本的な機能でが充実しています。通信速度を重視する人や、低速通信を活用したい人にはUQモバイルがおすすめです。